夏の脱水と湿疹

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2020/07/14

最近、雨が多く、蒸し暑い日が続いていますね。
これから夏に向けて注意が必要なのは、脱水症です。

私たちのからだの半分以上は水分でできています。
この水分は体液と呼ばれています。
人間の体内水分量(体液量)は、体重の50~80%で加齢と共に少なくなります。
なかでも筋肉は、最大の水分保持能力を有する臓器となっています。
筋肉量は加齢に伴い減少することにより、高齢者は若い人に比べて脱水になりやすいといわれています。

脱水症は、進行するまでこれといった症状が出にくいのが特徴です。
脱水症になりかねているのに、本人や周囲がそれに気付かないために有効な対策がとれていない状態をかくれ脱水といい、もともと症状が乏しい高齢者には注意すべき症状です。
かくれ脱水のサインとしては、首筋などがべたべたしてくる、体のだるさがとれない、めまいや立ちくらみ、ふらつきなどの症状を感じる、足がつる、頭が痛くなるなどの症状があります。
発汗などで体液が減ったり、食欲が落ちたりして体液が減ると消化管への血流もダウンします。
そのため、消化吸収がスムースに進まなくなり、栄養素がとれなくなり疲れやすくなります。

そして、消化器の血液量が減ると食欲も減退し、食が細くなるとさらに栄養素が足りなくなり、食べ物から水分などがとれにくくなるので、体液が減って一層脱水症に近づくという悪循環になります。
かくれ脱水の予防法としては、水分・栄養を補給する、室温を上げない、体温を上げないことです。
1日に体外に出ていく水分量は約2.5リットル、食事や体内で作られる水分は1.3リットル程度なので、補給すべき水分は1.2リットル程度が必要となります。
のどの渇きを感じていなくても、こまめに水分を補給することが必要です。
また、遮光カーテンやすだれなどで、室内の温度を上げない工夫をしたり、衣類は通気性の良いもの、吸湿性・速乾性のあるものを着用するなどの予防をしましょう。

話はかわりますが、夏に多く発症する疾患として、帯状疱疹があります。
帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)と同じ水痘・帯状疱疹ウイルスが原因の痛みを伴う皮膚疾患です。
体の一部にチクチクあるいはピリピリとした痛みを感じることから始まり、やがてそこに紅斑(少し盛り上がったような赤い湿疹)ができ、続いて水疱ができて破れ、皮膚がただれ、かさぶたができます。その間も痛みは続きます。さらに、帯状疱疹後神経痛という、帯状疱疹の皮疹が消失した後も長期(3~6か月)に持続する痛みがあります。
帯状疱疹は8月をピークに夏期に増加し、冬期に減少(2月に一番少ない)します。
夏は、紫外線が強く気温が高く、体力と免疫力が低下するため、体内の水痘・帯状疱疹ウイルスの免疫機能が低下することで、帯状疱疹が夏に増加すると考えられています。

これからさらに暑くなる夏に向けて、また、今年はマスクをつけながらの生活になるので、水分を多めに摂取し、適度に休憩を取りながら、免疫力を落とさないよう、脱水症にならないように気を付けましょう。

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