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2022/09/10
香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
吉本歯科医院でインプラント治療をお受けになられた患者さんです。
お越し下さった時のお口の中の状態です。
歯の異変に気がついたのはある日突然のことでした。
歯がポロリと抜け落ちてしまったのです。
それまで自覚症状は、まったくありませんでした。
当院にお越しくださり診断は、「歯周病」。
歯周病が進行しているにもかかわらず歯を抜かずにそのまま今まで通り噛んでいたため
骨を支える骨はどんどん溶けていました。
歯槽膿漏という言葉とイメージはご存知でしたが
「まあ、そこまでたいしたことはないだろう」程度に考えていました。
歯周病が進行している場合
本来であれば、お食事の際によく噛んでしまってはいけません。
「よく噛んで食べなさい」とはいわれますが、歯周病が進行している場合は
噛んでしまうとますます歯や骨に負荷がかかり
骨が溶けてなくなっていってしまいます。
これは患者さんの顎の骨を3Dスキャナにより模型として立体にしたものです。
右上に穴が空いている部分があります。
鼻の部屋と口を仕切る硬い壁(骨)に穴があいてしまっているのがわかります。
患者さんは自覚症状がないため、普段通りにお食事をなさっていました。
その結果、歯の根っこが鼻の部屋にまで地盤沈下を起こし
鼻と口とをふさぐ壁を突き破ってしまったのです。
鼻は息を吸うところ
口は物を食べるところ
鼻と口は機能が違います。
その機能が違う場所が穴があいてくっついてしまったのです。
鼻の部屋と口は、食べたり飲んだりしたものが鼻に流れ込まないように
大きな壁で仕切られています。
仕切っている壁は、骨です。
その骨が、歯周病によって溶かされ穴があいてしまいました。
鼻の部屋と口を仕切る壁に穴があくとどういうことが起こるか?
患者さんは当時の状態をこうお話して下さいました。
「ご飯を食べてても、食べたご飯が鼻から出てくるんです」
「うどんも、同じです」
「うがいをしていると、うがいした水が鼻から出てきてしまうんですよ」
上記写真右は歯を抜いた後の状態です。
穴が空いています。
小さい時は自然に封鎖されますが、大きく骨に穴が空いてしまうと自然には塞がりません。
この穴は放置して自然にふさがるものでは、ありません。
空気が通り、食べた食事が入り込んでしまいますので
穴は塞がらずひろがる一方です。
もっともっと穴が大きくなっていきます。
患者さんの治療はおがかりなものでした。
まず、歯周病が奥深くまで進行していたため歯を抜きました。
奥深くまでバイ菌が侵入しているため歯を抜き、菌を除去します。
歯を抜いた傷の炎症が落ち着くまで数ヶ月待ちます。
その後、つながってしまった鼻の部屋と口の穴を塞ぐ
上顎洞口腔瘻閉鎖術という手術を行いました。
その後、インプラントを無事埋入し、
現在は、鼻の部屋と口は骨ではなく粘膜で塞がっています。
鼻の部屋と口の部屋は、レントゲンでも見てわかるように薄い壁で仕切られています。
この壁ですが歯の根っこが地盤沈下をお越し、鼻の部屋にまで突っ切ってしまうケースは
実は少なくはありません。
自覚症状はなくとも、このように重大なことを引き起している場合があります。
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