記事作成日:8月17日

マイナンバーカードでの保険証利用について|メリットやデメリット

2021年10月から始まったマイナンバーカードの保険証利用ですが、まだ登録していない・システムがよく分かっていないという方は多いのではないでしょうか?
2023年4月には全ての医療機関などでカードリーダーなどのシステム導入が義務付けられ、現在も少しずつ利用できる施設が増えてきています。
2024年の秋ごろにはマイナンバーカードと健康保険証を一本化する方針が示されましたが、近年さまざまな問題が発覚しており、利用に不安を抱いている人も少なくないでしょう。
そこで今回は、マイナンバーカードを保険証として利用する際のメリットやデメリット、さらに起こりえる問題などについても紹介します。
 

マイナンバーカードの保険証利用【マイナ保険証】とは



現在の健康保険証をマイナンバーカードと紐づけ、マイナンバーカードを健康保険証として利用することを「マイナ保険証」といいます。
元々は情報連携や行政手続き簡略化のために導入されたマイナンバーでしたが、健康保険証機能が追加されたことによって医療保険分野でもサービスが使えるようになりました。
なにより利用者にとっても健康保険証とマイナンバーカードが一体化することで管理しやすくなるといったという利便性も魅力です。
 

マイナンバーカードで保険証利用するメリット



マイナンバーカードを保険証として利用するメリットは主に以下の6つが挙げられます。

  1. 初診料が安くなる

  2. 医療機関での受付を自動化

  3. 転職や引っ越し時の切り替えが簡単

  4. 健診や薬剤の情報が確認できる

  5. 高額療養費の手続きが簡単

  6. 医療費控除の自動入力が可能

 

それぞれのメリットについて、以下で紹介します。

 

1.初診料が安くなる

従来の健康保険証では、医療費が3割負担の場合、初診で12円かかっていました。
しかし、マイナ保険証を利用して受診すると、6円の初診料になります。
少しの差ではありますが、マイナ保険証を利用することで初診料が安くなるのが一つのメリットです。
 

2.医療機関での受付を自動化

医療機関では受付に顔認証付きカードリーダーが設置されています。
カードのICチップから読み取った情報と顔写真を照合し、自動で本人確認ができるようになります。
本来、院内受付スタッフにて行われる健康保険証の確認と本人確認が、非接触でかつ効率的に素早く行えるのも大きなメリットです。
 

3.転職や引っ越し時の切り替えが簡単

本来は就職や引っ越しをする際にさまざまな手続きが必要ですが、マイナ保険証であればそういった手続きは必要ありません。
切り替え手続きのみ行っていれば、それ以降に住所変更などがあってもそのまま利用できます。
なお、国民健康保険や後期高齢者医療制度で必要だった更新作業や、高齢者受給者証の持参も不要となります。
 

4.健診や薬剤の情報が確認できる

スマートフォンアプリ「マイナポータル」で特定健診情報や薬剤の情報などが確認できるようになります。
電子版のお薬手帳と連携すれば過去のデータを医師と共有しやすくなり、はじめて受診する病院や薬局で正確な情報を伝えられるのもメリットです。
 

5.高額療養費の手続きが簡単

1ヶ月のうちに同じ医療機関でかかった医療費のうち、一定の限度額までは高額療養費制度が利用できますが、申請が間に合わないと自己負担での支払いが必要でした。
しかし、マイナ保険証を利用することで限度額以上の一時支払いが不要となり、一時的な出費がなくなるのも嬉しいメリットです。
 

6.医療費控除の自動入力が可能

マイナポータルをe-Tax(イータックス)と連携すると、医療費控除を自動で入力してくれます。
医療費控除を利用するには、本来医療費の領収書を管理する必要がありましたが、マイナ保険証になることでこの手間がなくなります。
 

マイナンバーカードで保険証利用するデメリット



マイナンバー健康保険証に切り替えるメリットがある一方で、デメリットも生じます。

主なデメリットとしては以下の3つが挙げられます。

  1. 利用できる医療機関が限られている
  2. 個人情報漏えいのリスク
  3. 一度登録すると解除不可能

それぞれのデメリットについて解説しましょう。

 

1.利用できる医療機関が限られている

2023年4月より全ての医療機関などでシステムの導入が義務付けられましたが、2023年8月13日現在で導入率は約8割程度(※)となっています。
(※)厚生労働省HP「オンライン資格確認の都道府県別導入状況について」2023年8月13日時点を参照
 
ほとんどの施設で利用できるようになっていますが、まだ一部で利用できないところがあるようです。
とはいえ、全ての施設で利用できる日はそう遠くはないのでしょうか。
 

2.個人情報漏洩のリスク

マイナンバーカードの裏面に記載されている12桁のマイナンバーは個人情報です。
さらに、ICチップにはさまざまな電子証明書のデータが保存されています。
暗証番号をメモ用紙などで一緒に保管していると、紛失時に他者がマイナポータルで情報の閲覧ができてしまいます。
マイナンバーカードの紛失はもちろん、暗証番号が知られないように注意が必要です。
 

3.一度登録すると解除不可能

マイナ保険証を発行すると、従来の健康保険証には戻せません。
2024年の秋を目途に完全に移行する動きがあります。
特に大きなデメリットではありませんが、「やっぱりマイナンバーカードとは別で保管したい」と思っても、戻すことはできないことを知っておきましょう。
 

マイナ保険証で考えられる&実際に起こったトラブル



昨今、さまざまな問題が発覚しているマイナンバーカードの一本化。
メリットが多いマイナ保険証ですが、本当に今登録しても大丈夫なのだろうかと心配している人も多いのではないでしょうか。
ここではマイナンバーカードを保険証として利用することで考えられるトラブルや実際に起こったトラブルについて紹介します。
 

・システムの不具合で利用不可→全額負担

マイナ保険証は完全にネットワークシステムで管理しているため、通信障害などの不具合が生じた場合、利用不可となってしまいます。
本来は健康保険証の提示で資格確認を行っていましたが、システム導入によってマイナ保険証で確認することができず、一時的に全額自己負担となることがあります。

実際に、某外科クリニックでは数日に一度はトラブルが起きているといいます。
よくあるトラブルとして、「該当資格なし」と表示されるなど情報を確認できないケースです。
マイナ保険証のみの持参で、従来の保険証を持っていなかったため、いったん費用を全額負担することとなった患者が相次いだといいます。
 

・紐づけミスで個人情報の流出

近年マイナンバーカードでは個人情報流出の問題で世間を騒がせています。
同姓同名の人など、自分とは別の人物の情報がひも付けられていたケースが相次いでいるようです。
こういった事態に対して2023年8月8日、月末までの点検の結果、1069件。点検データの約0.007%。閲覧された事例は5件あったとの報告がありました。

個人情報の流出においても重大な問題ですが、この場合、特に問題視されるのは誤った薬を処方し、症状が悪化してしまうことです。

マイナ保険証の誤登録は、全国保険医団体連合会(保団連)の調査でも明らかになっています。
 

香川県でもマイナ保険証が利用できる場所が増えている



2023年8月13日現在、香川県でも94.5%の医療施設が申し込みを完了させており、85.2%の施設で導入されています。

▼香川県のマイナンバーカードの健康保険証利用 参加医療機関・薬局リスト
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000844966.pdf

まださまざまな問題点が挙がるマイナ保険証ですが、安全に利用できるようになればメリットは多くあるのではないでしょうか。
今後は利用者を安心させられるような対策を講じられるよう、政府の動きが注目されています。
 

【香川県高松市】医療法人 春風会樫村病院

樫村病院は、高松市東警察署の前に位置する病院です。地域のかかりつけ病院として、さまざまな症状に対応しています。
香川大学医学部付属病院や地域中核病院と連携しており、幅広い年代が安心して診察を受けられる病院を目指しております。

 

【香川県丸亀市】アイファミリークリニック

アイファミリークリニックは、「デイケアセンター」や「高齢者向けホーム・小規模多機能ホーム ハレルヤ」と同一建物内にある地域密着型の施設です。
フジグラン丸亀の北の交差点すぐ近くに位置し、内科・循環器内科・リハビリテーション科の受診ができます。

 

【岡山県倉敷市】やまじクリニック

倉敷市山地の住宅地の中心に位置し、地域のホームドクターとしてプライマリケアを心掛けた診療を行う病院です。
院内は全てバリアフリーを取り入れ、車いす同士がすれ違うことも可能。温和な院長がわかりやすく説明・診察を行います。
一人一人に合わせた無理の無い治療を心掛け、地域の方々にクオリティーの高い医療の提供を目指しています。

 

【高知県香美市医療法人敬善会 前田メディカルクリニック

前田メディカルクリニックは、一般診療ををはじめ、救急・労災・結核・生活保護・特定健診を行う在宅療養支援診療所です。
24時間体制で受付が可能なので、仕事などで通院が困難な方も通いやすいのが魅力のひとつです。

 

監修

あなぶきヘルスケア
事業部長  喜田 康生

 

平成17年にプランドゥ穴吹に入社。その後、地域の医療介護検索サイト「病院・介護ナビmilmil」を立ち上げ、サイト営業で多数の病院、クリニック、介護施設などを訪問。現在はあなぶきヘルスケアにて、広告コンサルティングを通じ、ブランディングなど幅広い視点から医療介護業界をサポート。

 


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