記事作成日:8月4日

西日本豪雨から5年 自然災害での備え

2018年7月、岡山県倉敷市真備町を西日本豪雨が襲い、5年が経ちました。
豪雨による水害では多くの犠牲者を生み、人々に自然災害の恐ろしさを知らしめました。

日本は他国に比べて、比較的自然災害が多い国。
被害を拡大しないために、また家族を守るためにも備えは大切です。
今回は、自然災害時の備えについて紹介します。
 

岡山県真備町を襲った西日本豪雨から5年



2018年7月、岡山県倉敷市真備町を襲った西日本豪雨から5年。
この豪雨災害で75人が命を落としました。
 
豪雨の影響で真備町を流れる高梁川の水位が上昇し、高梁川に合流する小田川でせき止められたことが原因で氾濫。
増水した本流に支流の水が流れにくくなり水位が上がる「バックウォーター」という現象が起きました。
 
氾濫した川の水は真備町を冠水させ、多くの家や土地を飲み込み、人々の“日常生活”を奪ったのでした。
 
多くの人が被害に見舞われてしまった西日本豪雨。
あれから5年、2023年の7月、犠牲者の追悼式が行われました。
式では犠牲者一人ひとりの名前が読み上げられ、参加者是認で黙とうし亡くなった人を悼みました。
 

近年中に懸念されている地震災害



近年、地震災害の懸念が高まっていることはご存じでしょうか。

それが「南海トラフ地震」です。
南海トラフ地震は、科学的に最大クラスの被害が予想されています。

南海トラフ地震は、駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側の海域及び土佐湾を経て日向灘沖までのフィリピン海プレート及びユーラシアプレートが接する海底の溝状の地形を形成する区域のことを指します。

この南海トラフ沿いのプレートが海側のプレートに陸側のプレートが少しずつ引きずり込まれ、その歪みに耐えられなくなり限界まで達することにより地震が発生します。

この南海トラフ地震は100年から150年感覚で繰り返されていて、前回の南海トラフ地震である「昭和東南海地震」が発生してから70年以上が経過した現在、次の南海トラフ地震が起こるのではないかと言われています。
 

今から始める自然災害での備え



自然災害はいつ起こるのか、それは誰にも予測できません。
予測できない自然災害は、事前に備えておくことが重要です。
主たるものとしては飲料水と食事。また情報を入手するためのラジオ機器。
これらのものをリュックサックなどに入れておき、貴重品と併せて持ち出せるようにしておくのが良いでしょう。
 

◼︎持ち出し品の準備

 

食事

飲料水、食品(アルファ米、レトルト食品、ビスケット、チョコ、乾パンなどを3日分)

防災アイテム

防災用ヘルメット、防災ずきん

衣料品

衣類、下着、レインウェア

便利な道具

懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯充電器、マッチ、ろうそく、救急用品、使い捨てカイロ、ブランケット

生活用品

軍手、洗面用具、歯ブラシ・歯磨き粉、タオル、ペン・ノート

貴重品

通帳、現金、パスポート、身分証明書、病院の診察券など

これらのものを一つのリュックサックなどにまとめて入れておくと、もしもの時に持ち出せるので便利です。

お家の玄関などに設置すると良いでしょう。

 

◼︎非常食の備蓄

もしもの時の非常食を家の中に備蓄しておきましょう。
主なものとしては、飲料水、固形物の食品、缶詰の食事など。

これらの食料や水を最低でも3日分、できれば1週間分あるのが望ましいです。
国のほかの地域からの援助が入る期間がそれくらいであることを考えて、余裕を持てるように準備しておきましょう。

また、これらの非常食の備蓄品は消費期限が切れてしまうこともあるので、定期的に見直して入れ替えておくことも大切です。
 

◼︎非常時の集合場所や連絡先の確認

非常事態になった時には、家族がどこに集合すれば良いのかということを確認しておくのも大切です。
大きな公園や学校などの施設に集まることになるでしょう。

また、身近な人の連絡先がわかるように日ごろから緊急連絡先の共有をしておくことも重要です。
小さい子どもがいる場合には、身近な人の連絡先を貼り紙にして見えやすい場所に貼っておくなどしておくと良いかもしれません。
 

高齢者世帯は「災害に強い家づくり」



高齢者世帯は日頃から災害に強い家づくり、過ごしやすい生活づくりを心掛けましょう。

◼︎自宅を安全な場所にする

重い物は棚の上などに置くと落下してしまう可能性があるため、できる限り地面に近い位置に置くようにしましょう。

また、転落防止のために、大きな家具はL字の金具や突っ張り棒などで固定しておきます。
家具の下敷きになってしまわないように、また通路をふさいだりしてしまわないようにできます。
 
可能であれば高齢者が避難しやすいようなリフォームやリノベーションなども検討してもいいかもしれません。
 
玄関に段差がある場合は、スロープや手すりを付けておくのもおすすめです。
その他、もし余裕があれば自宅の耐震補強工事をするのもいいですね。
 
「自宅を安全な場所」とする意識をもって、できる限りの対策をしておきましょう。
 

◼︎不要なものは無くしておく

家の中で怪我をしたり、必要な物が見つかりにくくなったりということを防ぐために、日頃から不用な物は捨てておきましょう。
また、不要なものが家の中にたくさんあると、非常時に通路をふさいでしまうリスクもあります。
不要なものはできる限りは減らしておく配慮をすると良いでしょう。
 

◼︎出入り口に物を置かない

災害時には避難通路の確保がとても大切です。
特に家の出入り口、部屋の出入り口などに多くの物を置かないようにしましょう。
また、大きな家具などは、倒れた時にどうなるのかを考え、倒れたとしても通路をふさがないような位置に移動させておくのもいいでしょう。
 

避難行動要支援者名簿への登録



平成25年6月、災害基本法の改正により、「避難行動支援者名簿」を市区町村で作成することが義務付けられました。
「避難行動支援者名簿」とは、災害時に自力で非難することが困難な高齢者や障害者などが登録する名簿です。
この名簿に登録することで、地域ぐるみで災害に備えることが可能となります。
高齢者はあらかじめ登録しておくと、家族も安心するでしょう。
 

地域の避難訓練に参加する

地域の避難訓練に積極的に参加してみるのもおすすめです。

もしもの時、地域の防災用品がどこにあるか、どのような行動や役割をすれば良いかなど、避難訓練では参加者各位で確認をすることになります。
 

近所や地域の人と交流しておく

近所や地域の人と日常的に交流をしておきましょう。
すれ違う時に簡単な挨拶をする、お隣さん同士で簡単な贈り物をする程度でも良いです。
日頃からコミュニケーションをとる習慣があれば、緊急時にご近所の人と協力して助け合うことができるでしょう。
 

自然災害への備えはすぐにでも始めよう



今回は自然災害に関する備えについてお伝えをしてきました。
自然災害はいつ起こるかわかりません。だからこそできる限りの備えが必要です。

水や食料品などの非常事態の防犯グッズを常備しておくことや、緊急時に家族の集合場所や連絡先を共有することにより非常事態を乗り越えられます。

備えあれば患いなしです。

これから先、私たちを再び自然災害が襲うことがきっとあるでしょう。
そのもしもの時に備えて、日ごろから防災の準備を怠らないことが大切です。
 

監修

あなぶきヘルスケア
事業部長  喜田 康生

 

平成17年にプランドゥ穴吹に入社。その後、地域の医療介護検索サイト「病院・介護ナビmilmil」を立ち上げ、サイト営業で多数の病院、クリニック、介護施設などを訪問。現在はあなぶきヘルスケアにて、広告コンサルティングを通じ、ブランディングなど幅広い視点から医療介護業界をサポート。

 


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